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大学院理工学研究科技術部 第142回地域連携活動「ものづくり体験教室2024」を実施

 大学院理工学研究科技術部は、平成23年度から始めた地域連携活動の142回目(今年度第4回)として、8月7日(水)に鹿児島大学郡元キャンパス(工学部)で「ものづくり体験教室2024」を実施しました。
 この活動は、中学生・高校生を対象とし、大学内にある普段見慣れない装置や道具を用いた「ものづくり」を通して、その面白さや達成感を体験してもらう事が目的です。今年度は計21名の小中高生(*1)が参加しました。昨年度は台風の影響で中止(*2)となったため、2年ぶりの開催でしたが、安全対策や感染症対策に十分に配慮して実施しました。また熱中症対策として、適度な休憩時間と水分補給を心掛けました。
 実施テーマは、「鍛造チャレンジ!」・「建築模型をつくろう!」・「DNA実験~PCRをしてみよう!~(*3)」計3テーマの中から1つのテーマを選んで挑戦してもらいました。また今回から「DNA実験~PCRをしてみよう!~」については、内容を高校生向けにリニューアルし、高校生のみを対象としました。
 「鍛造チャレンジ!」では、高温に加熱した鉄鋼をエアーハンマーや金づちで叩き、グラインダーで研削するなどして形を作った後で、焼き入れや焼き戻しといった熱処理を行い、最後に仕上げとして表面を研磨し、ペーパーナイフ(封筒や本の袋とじ等の折り目が付いた紙の開封に使用する道具)を作りました。ナイフの刃渡りは5cm程度とし、鋭利さを抑えるために刃先を丸めて十分な厚みを持たせ、指などを切ることが無いように安全に配慮しました。また、ナイフを収納する木製ケース(ヒノキ材を使用)も製作しました。暑い中、熱心に取り組んだ子どもたちは、手作りのペーパーナイフの出来栄えに満足そうでした。
 「建築模型をつくろう!」では、建築模型材料であるスチレンボードをカッターナイフを使って加工(主にカット)し、模型用接着剤であるスチのりを使って組み立て、オリジナルの住宅模型をつくりました。参加者全員が建築模型を作るのは初めてでしたが、全員無事に完成させることができました。また、模型の内部に家具を取り付けたり、壁を塗装したりと、持ち帰って自宅でさらなる工夫をするといった自分なりのアレンジを考えている姿が見られました。
 「DNA実験~PCRをしてみよう!~」では、自分の口腔粘膜細胞からDNAを抽出し、それをもとにPCR(わずかな量のDNAをもとに増幅する技術)を行い、お酒を飲んだ時の代謝に関わる酵素の1つであるアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子型を解析し、お酒に強いか弱いかを判断する実験を行いました。解析結果の待ち時間には、化学生命工学プログラムの橋口助教より講義が行われ、高校生たちは本格的な大学の授業のような講義に熱心に耳を傾けていました。
 今回は十分な安全対策のもと、無事にものづくり体験教室を成功させることができました。小中高生たちは技術職員からの指導を真剣に受け入れ、熱心に取り組んで作業し、その成果に満足していました。アンケート結果によると、全員が「おもしろかった」と回答し、ものづくりに興味を持ち、今後の参加意欲も高いことが分かりました。将来を担う子どもたちの成長を後押しするため、今後もこの取り組みを継続していく考えです。(アンケート結果は技術部HPに掲載しております。)
 
(*1) 対象は中高生でしたが、一部小学生からの申し込みも特別に受け入れました。
(*2) 建築模型製作のオンデマンド受講(材料を郵送し自宅で動画を視聴しながらの製作)のみ実施いたしました。
(*3) 協力:先端科学研究推進センター研究支援ユニット遺伝子実験部門
 
(写真上:鍛造チャレンジ!)
(写真中:建築模型をつくろう!)
(写真下:DNA実験~PCRをしてみよう!~)
 

 

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