お知らせ

梶浦 梨央

 私がこの学科を選んだきっかけは高校時代に所属していた生物部での活動にあります。そこでは、ハクセンシオマネキという絶滅危惧種の白い小さなカニについて研究していました。干潟に行くとそのカニがたくさん生息しているのですが、人が近づくとあっという間に巣穴に逃げてしまって再び巣穴から出てくるまでに数十分はかかってしまいます。そのため生体調査のために生息数を調べるのは困難です。そこで計画されたのがコンピュータで自律飛行させたドローンで上空から空撮を行い、その動画を解析することで楽に数えようという作戦でした。私はそれまで電子工作やプログラミングに触れたことなど全くなかったのですが本やサイトを読みながら手探りで進めていきました。卒業する前までに全てのシステムは完成できなかったもののArduinoというマイクロコンピュータでコントローラを制御して、全長30cmほどのドローンが自動で上昇、前進、着陸するところまではうまく行きました。この時の経験を通して、このシステムを完成させるに自分に足りなかったスキルがどういうものだったのか知りたい、さらに学んで想像したことが実際に実現できるようになったら楽しいだろうなと思いこの学科に入学しました。
 情報生体システム工学科は情報と生体の両方を学ぶことができるという点が大きな特徴です。情報系のことに興味がある人はもちろん、情報の力を使って生体に関する研究を行いたい人には良い学科だと思います。また、やりたいことが決まっていない人もこの学科ではアイディアを形にできるようになるような技術を得ることができます。先日、同じ学科の人たちと「ハッカソン」という決められた期間内で自由にシステムやものを作るコンテストに参加しました。そこで、「授業中に寝ている人をカメラで検出して周りに迷惑をかけることなくその人だけに音が届くようにして起こす」というプロダクトを作りました。これには学校で学んだプログラミングの知識がとても役立ちました。この作品は賞を頂けただけでなく、アイディアを形にできたという経験を行えたことが大きかったと思います。プログラミングは地道な作業ですが小さな成功を積み重ねていくことで大きなものが作れるようになっていきます。私もまだまだ勉強中なのでこれからもっとやれることを増やせるように頑張っているところです。あなたも思いを形にする方法をこの学科で学んでみませんか。

お知らせ

関連プログラムはこちら