木和田 有美
私は2020年に鹿児島大学工学部建築学科を卒業し、この年に同大学の大学院に進学しました。現在は修士課程1年で計画系の研究室に所属し、明治期の大阪の都市計画案についての研究を行っています。私が故郷である広島から鹿児島に進学して約5年が経ちましたが、5年前の高校3年生時代の進学への不安を今でも覚えています。
私が鹿児島大学の建築学科を志望したきっかけは高校の教頭先生の紹介です。私はもともと数学と物理の力学、デザインが好きで「建築」という分野に関心を持っていました。しかし、特段建築が好きだという訳ではなく、「建築家も図書室の本で読んだ安藤忠雄しか知らない」という状態で受験期を過ごしました。そのため各大学のカリキュラムを見ても違いが分からず正直に言うとピンと来ていませんでした。そのような状況で教頭先生の「建築を学びたいならば鹿児島大学が良い。」という推薦に理由は不明でしたが、妙に後押しされ受験することにしました。
いざ入学が決まると厳しい・忙しいと言われる建築学科で、果たして自分は付いていけるのか非常に不安でしたが、その不安はすぐに吹き飛びました。鹿大の建築学科は基礎を丁寧に指導してもらえます。設計課題やレポートは多く大変ではありますが、必ずフィードバックがもらえます。また、鹿大の建築学科では設計課題などで独自の賞与システムがいくつか存在します。そのため、努力して良い結果を出せば評価して貰えることはもちろん、密に指導を受けるのでその努力の過程も見ていただけるのが鹿大建築学科の特徴だと思います。
また、鹿大の建築学科は歴史が深く全国にOB・OGがいらっしゃるのも強みだと思います。学校生活の中では講演会や学外実習などで卒業された先輩方のご活躍のお話を聞ける機会があります。実際に私は大手企業で活躍されている方や独立された方などの幅広い分野の職業のお話を聞きました。私は南の端の鹿児島大学からでも全国に飛び出し活躍できることを知り、鹿児島大学に来てよかったと感じています。これは私の見解ですが、教頭先生が鹿大建築を勧めたのも古くから先輩方の実績が広島まで響き渡っていたからかなと思っています。
受験生の皆さんも大学選びは不安がいっぱいだとは思いますが、鹿大建築では親身的になってくれる教授や先輩方がたくさんいるので、志望校の一つとしてぜひ検討してみて下さい。