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西田 哲朗

 私は建築設計事務所で構造設計(4年目)という職種に携わっています。よく建築は人間の身体に例えられますが、構造はその中でも「骨格」にあたる部位です。骨格によってモノのおおまかな造形は決まり、造形的にきれいな建築は美しいです。構造設計とは簡単に言ってしまうと、その骨格にあたる部分を安全に成立させる仕事です。造形的に美しい建築ができるまでには、設計者のいろいろな考え方があり、計算により論理的に成り立っています。もともと物理や数学が好きなので、計算の先に答えがあり、それがかたちになることに共感して、現在の仕事を選びました。
 大学院では、自由曲面シェルの形態創生について研究していました。構造的に合理的な「かたち」を見つけだす研究です。この研究で「計算と形」が結びつく構造の面白さにさらにのめり込むようになりました。また、所属していた研究室では対外的に論文を執筆・発表していたため、自分以外の人にどのように説明すればわかりやすいかを常に考えていました。それが現在、建築主に設計内容をプレゼンするときに活きています。特に構造設計では専門的な話が多いため、平易なことばで相手に理解してもらえるように話すような心遣いを大切にしています。
 建築設計に限らず仕事をする上では、「人ときちんと話ができること」がとても大事です。大学生活の中で同期・先輩後輩・先生・他大学の人・地域の人など誰とでも屈託なくコミュニケーションするように心掛けるとよいと思います。
 大学生活という期間は、自分のやりたいことへのチャレンジに最も時間を割くことができます。その時間が先の人生に与える影響は大きいです。私も鹿児島大学での生活を通して、様々なチャレンジをしました。もちろん失敗も多々ありましたが、それらはすべて自分の糧となりました。これから大学に入学する方・在学中の方には、失敗を恐れず自分のやりたいことにチャレンジする学生生活を過ごしてほしいです。

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