エクセレントレクチャラー賞 2016年度 化学生命工学科
金子 芳郎 准教授
担当科目
- 界面科学(5期)
受賞者のコメント要約
- 将来、研究・開発職に就職したときに役立つ授業内容
- 講義・演習・小テスト・まとめをバランス良く行うメリハリをつけた授業
- 丁寧なスライド(配布資料)と抑揚をつけた説明で学生が理解しやすい授業
受賞者のコメント
エクセレント・レクチャラー賞は、学生による授業評価アンケートの結果を元に選出されていますので、まずは高評価してくれた学生のみなさんに感謝いたします。この原稿を書くにあたり、もう一度授業評価アンケート(特に自由記述欄)に目を通し、また私自身が授業を行う上で気にかけていることも踏まえ、私なりに工夫したこと、今後の抱負、学生へのメッセージを述べさせていただきます。
◎教育への工夫
- 将来役立つ内容を教える:学生が将来、研究・開発職(特に、化学系メーカー企業)に就職したときに、役立つと思われる内容を授業の中で取り上げています(メーカー企業のHPや研究員から情報収集)。
- メリハリをつける:3時限(午後イチ)の授業なので、一方的な講義形式だけでは眠くなります・・・。そこで、初めの10分間に小テスト(これで出欠確認をする)→講義①→演習①(5分程度、理解の定着&眠気覚まし!?)→講義②→演習②(5分程度)→まとめ(復習するポイントが分かるように。次回の小テストや総合演習・期末試験の対策にも)のように授業にメリハリをつけています。
- スライドの内容を配布する:パワポ&スライドを用いて授業を行っていますが、授業中、学生には私の説明を聞くことだけに集中して内容(特に理屈を必要とするところ)を理解してもらい、書くことによる「理解の定着」は授業後の復習で行ってもらうようにしています。そのため、スライドの内容は全て配布しています。また、演習問題の解答例は研究室HPからダウンロードできるようにしています。
- 丁寧なスライド(配布資料)を準備する:以前に教えたことは理解していて当然! と思わず、授業内容を理解する上で重要なことは、以前に教えたことであってもスライド中に説明を入れています。また、文字の色・フォント・アンダーラインの有無を使い分け、図や写真なども入れ、アニメーション機能も適切に利用し、学生が飽きずに授業に集中できるスライドを準備しています。
- 説明は抑揚をつけて:ポイントになるところは、特に大きな声でゆっくりと、時には何回も繰り返し説明しています。
◎今後の抱負
授業評価アンケートの「予習・復習」の評価が2.87と平均より低い値でした。できるだけ授業中に理解してもらう方針で授業を行っていますが、「理解の定着」には繰り返しの復習が重要ですので、改善したいと思います。また、アクティブ・ラーニングの導入についても検討すべき課題です。
◎学生へのアドバイス
「新しいことを学ぶのが好き」という知的好奇心は、学問に限らず変化の激しい現代社会を生き抜くためには重要です。学生諸君には、この知的好奇心をもって学問に励んで欲しいと思います。