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エクセレントレクチャラー賞 2016年度 電気電子工学科

堀江 雄二 准教授

担当科目

受賞者のコメント要約

  • 難関必修科目を克服するための工夫
  • 卒業後も役に立つ基礎学力の向上を目指して

受賞者のコメント

最初に、エクセレント・レクチャラーに選んでくれた学生の皆さんに感謝します。昨年度からそれまで担当していた「電気磁気学IIおよび演習」に加えて「電気磁気学I及び演習」を担当することになり、ただでさえ難解な電気磁気学を、週2コマ1年間(トータルで60コマ)の長い間付き合ってもらったことで、私が学生の皆さんに期待することが少しでも伝わったのかな? と思っています。

電気電子工学科では主要3科目の「電気回路学」「応用数学」「電気磁気学」について、基礎学力の充実を目的に、演習と密接にリンクさせた週2コマの講義を行っています。その中でも「電気磁気学」では難解な物理現象をベクトルを含む3次元の微分積分を使って解くことから、学生の皆さんは難関科目に指定しているようです。そこで、講義では以下のような工夫をしています。

  1. 講義をテーマごとにUnitに分け、それそれの中で予習→講義→穴埋め復習→演習→解説→小テスト(基礎事項のチェック)→解説→自己修復→中間試験(現象の理解とそれを解く力のチェック)→解説→自己修復 のようにサイクルを回すことで、基礎問題を繰り返し自分で解き、そのたびごとに自己修復を繰り返して自分のものにする工夫を行っています。昨年度は小テストを年間15回、中間試験を9回、期末試験を2回行いました。
  2. 試験は記述式とし、採点では間違いの場所がわかるようにし、必ず解答例を講義のホームページに載せるようにしています。これらは学生の皆さんの誤解、思い込みや計算の「くせ」などを修復するのに必要な情報になっているはずです。少人数クラスが組めればもっと効果的にできると思うのですが、毎年受講者が120名ほどいるので、長年の試行錯誤の結果、最近はこのやり方に落ち着いています。採点枚数が年間約3200枚にもなるのですが、採点は真中先生と野見山先生にも手伝っていただきました。この場を借りて感謝いたします。
  3. 講義では物理現象を直感的に理解してもらうため、出来るだけ演示実験を取り入れるようにしました。ただし、最近はなかなか時間的な余裕が無いので、講義中に動画を見せたり、講義のホームページに掲載したりしています。

我々教員は、社会に出て電気電子の分野で活躍できる人材を育てるために講義でもいろんな工夫をしています。にもかかわらず、受講目的を「単位を取るため」とか「卒業するため」と書く人がいます。学生の皆さんにとっては卒業してからの人生の方がはるかに長く苦しいはずです。その下積みの段階で手を抜いたりしないで下さい。今頑張っていれば、卒業後きっと何かの役に立つはずです。

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