女性先輩インタビュー

大学でできること

機械工学科 4年

渡邊 咲瑛(福岡県立小倉高等学校 卒業)

 私が鹿児島大学の工学部機械工学科に入学した理由は理系の分野や物理に興味があり、工学の知識を詳しく得たいと思ったからです。私は将来、人の役に立つロボットを作りたいと思いました。そのためには4大力学(機械力学、熱力学、流体力学、材料力学)と呼ばれる学問や、高校数学よりも高度な数学を学ぶ必要があり、それらを学ぶには機械工学科が一番適していると思いこの学科を選びました。
 また私が鹿児島大学に通うためには一人暮らしをする必要がありましたが、学生の間に一人暮らしをすることで社会に出た時に自立しやすくなると思いました。レポートや課題、試験などをこなしながら、日々の生活において料理や洗濯、掃除を自分一人ですることは大変ですが、必ず将来の自分のためになると思います。
 鹿児島大学では成績優秀者には成績優秀者賞や学部長賞が与えられます。これらの賞を目標に日々の課題や試験を頑張ることができると思います。さらに大学では高校とは異なり、自分の興味があることや自分の将来の役に立つであるであろうことを選択し学ぶことができるのでより主体性を持って学問を学ぶことができるようになります。主体性を持って学ぶことで学んだことが身に付きやすくなると思いますし、日々の生活も楽しくなっていきます。学問を学ぶにあたって目標を立てることは非常に大切だと思います。
 私は将来、人の役に立つロボットを作るために大学院まで進学し、より専門的な学問を学ぶという目標を立てています。そのために今は与えられた数学や物理、英語の課題を確実に行っていこうという意識を持っています。このような目標を立てることで充実した大学生活を送ることができています。夢を叶えようという意志があるならば、困ったときは鹿児島大学の先生方や先輩方が親切に教えてくれます。将来の自分を育てる一歩として鹿児島大学工学部の機械工学科への進学を検討してみてください。

鹿児島大学を受験しようと思っている受験生へ

電気電子工学プログラム 3年

内山 裕美菜(熊本県立済々黌高校 卒業)

 私が電気電子工学プログラムに入った理由は、将来幅広い業界に進めるという話を高校の先生に聞いたからです。私は高校三年生の夏になってもどの学科に行こうか悩んでいました。先生に相談すると電気電子工学系の学部は幅広い業界から就職先を選ぶことができるので、在学中に自分の興味のあることを探すことができるという話を聞きました。鹿児島大学では卒業後、電気系メーカー、電力会社、自動車メーカーなどに就職している先輩方が多いです。就職先でこのようなたくさんの選択肢がある学科はあまりないと思います。
 私の高校は普通科しかなかったので、電気に関することは物理で少し習いましたが、私が現在学んでいる専門的な知識は習いませんでした。この学科では身近な電化製品の仕組みや身近な電気現象などの新しい専門知識を学ぶことができて、新鮮で面白いです。しかし、高校の勉強を受動的な姿勢で学ぶ人も多いと思いますが大学では自ら積極的に学ぼうとする姿勢が大切です。専門的な知識を学ぶにつれ授業内容の難易度はかなり上がります。
 私が工学部のこの学科に入学した当時は不安でいっぱいでしたが、親しみやすい先生や優しい先輩、そして同じ目標に向かって一緒に頑張れる仲間に出会うことができて楽しい大学生活を送っています。大学生活は勉強、アルバイト、サークル活動で毎日忙しい日々を過ごしています。将来は、女性に限らず多くの人があったらいいなと思うものを製品化し、近未来的で持続可能な社会作りに携わりたいと考えています。

モノもシステムも作れる学科(編入生)

電気電子工学科 4年

山下 燿梨(鹿児島工業高等専門学校 卒業)

 私が鹿児島大学工学部電気電子工学科に編入学した理由は、宇宙開発にエンジニアとして携わりたく、様々な方向から関わることができるのは電気電子工学であると考えたからです。電気電子工学科の強みは、電気回路学や電気機器学などのハードウェアからプログラミングや制御システムなどのソフトウェアまで、学べる幅が広いことだと思います。
 私の年の電気電子工学科の編入生は異例の1人だったため、入学当初は友達作りに苦戦しました。しかし、編入生は3年生の科目以外の低学年の科目も履修する必要があり、他学年の友達ができました。また2つのサークル(SATSUMAロケット研究会、天文同好会)に入ったことで、他学科との繋がりもできました。さらにアドバイザー・学生相談員制度があり、大学院の先輩や先生に履修登録などを気軽に聞くことができたため、助けられました。
 大学は高専に比べて授業が詰まっておらず(空きコマがある)、自主的に勉強をすることが求められています。逆に言うと、様々な時間の使い方ができるということです。レポートがそれなりに大変ですが、余った時間はサークルでロケットづくりを行うことや、他学科の機械学習勉強会に参加させてもらい、自主的に興味のあることに挑戦できました。
 今まで学んできた知識で、一番役に立ったと思うことは数学の知識です。これは電気磁気学や電気回路学を筆頭とする電気電子工学を勉強するためには数学は必要不可欠だからです。入学前に三角関数や微分積分を習得しておくといいかもしれません。
 入学後に後悔したことは、英語の勉強が不足していたことや第3種電気主任技術者試験などの専門の資格をもっと取得しておけばよかったということです。これは資格が必要であるというわけではなく、資格勉強を通して内容に興味を持つことで授業に対してもさらに勉強意欲を向上させることができるからです。興味をもっていること、いないことでは授業への姿勢や理解度が全然違います。編入生は自分の興味のある研究の論文などを読んでみることも良いかと思います。
 高専時代5年間は門限や点呼のある寮生活をしていた経験もあり、21:30の閉館まで図書館や学生交流プラザで集中して勉強できる点や、遅くまでサークルができる点に、大学生そして一人暮らしの自由を感じています。また鹿児島中央駅が近いこともあり、そこから空港にも行けるため旅行や帰省時の交通の便もいいと思います。
 他にも他学科とのコラボ研究ができる点や、地域問題を取り上げる授業がある点が鹿児島大学の強みだと思います。ぜひあなたも鹿児島大学で学んでみませんか?

夢のために

電気電子工学科 4年

駒水 実佐子(愛知県立三谷水産高校 卒業)

 よく「なぜ水産高校なのに工学部?」と聞かれますが、私のいた水産高校の情報通信科は、無線通信・電気電子分野の勉強をする学科であり、3年間のうちに多数の無線通信分野の国家資格も取得しました。
 高校入学当初は、卒業後は専攻科に進学し、さらに上級の国家資格取得を目指そうと思っていたのですが、高校2年の夏に当時の教頭先生から「大学に興味はない?」と声を掛けられ、自分で色々調べたり、オープンキャンパスに参加したりするにつれて、大学でさらに知識を深め、無線通信分野の研究がしたいと思うようになり、大学進学を決意しました。本格的な受験勉強を始めたのは3年の夏で、高校では数Ⅲや数A・B、物理、化学などの授業は無いため、その頃から数学・英語・物理の各科目の先生に、毎日個別で教えてもらっていました。一からの挑戦だったため不安でしたが、何があってもずっとそばで応援してくださった、たくさんの先生方の協力があり無事に大学に合格することができたので、先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
 大学入学後、1年生では基礎的な科目でも数Ⅲや物理などを習っている前提で授業は進んでいきますが、私は大学に入学してから初めて習ったことばかりだったので、初めはとても大変でした。そのため、授業終わりやオフィスアワーの時間に先生に聞きにいったり、友達に教えてもらったりと自分で工夫しながら勉強を進めていました。2年生からは実験が始まり、徐々に専門科目が増えていったためより内容が難しくなり、毎日レポートに追われるなど、とても大変でしたが、必死でここまでついてきました。
 そして3年生の夏、実際の現場を見てみたいと思い、アンテナなどの設計を専門に行っている会社のインターンシップに参加しました。2週間で様々な実習を行った中でも、一番印象に残っていることは、自分でヘリカルアンテナを組み立て、VSWRが良く軸比が小さい周波数において、素子の巻き数や反射板の大きさを変えると利得や指向性がどのように変化するのかを測定したことです。内容は授業でやっていても、なかなか理解できていないことが多かったのですが、インターンシップを通して自分の手で実際に動かし、測定結果を自分の目で確認したことで、さらに理解が深まりました。
 私は高校入学当初からずっと、警察無線を支える管区警察局の専門技官になりたいという夢があり、どんなに普段の勉強が大変でつらいことがあっても、今まで夢のために諦めずに頑張ってきました。工業高校など専門高校から大学に入学する方は、最初は勉強についていけるか不安だと思いますが、自分の努力次第でいくらでも道は開けます。学生生活は一度しかないので、自分の興味のあること、やりたいことにたくさん挑戦してみてください。

海洋土木工学プログラムの魅力

海洋土木工学科 2020年度卒業

江崎 奏音(福岡市役所 道路下水道局 建設部西部道路課)

 私は、高校生の時からまちづくりや港湾に興味があり、海洋土木工学科(現:先進工学科海洋土木工学プログラム)を志望しました。土木工学は道路や河川や水道等のインフラ施設を整備するための私たちの安全な暮らしに欠かせない学問です。海洋土木工学科では、土木工学と海洋学を学ぶことができます。4年生になると研究室に配属され、より専門性の高い知識を身につけることができます。私は、地盤工学・地盤防災が学べる研究室に所属し、土の透水性能について研究を行なっていました。専門的な内容で分からないことがあった時には、先生方や先輩方や研究室の仲間がサポートしてくれたため、知識を深めていくことができました。
 大学卒業後は、福岡市役所に就職し、現在は道路建設の部署に所属しています。道路の拡幅や景観と調和した道路空間の整備、地震等の災害時に電柱倒壊などの防止のため電線を地下に埋める工事や災害復旧工事など様々な工事を行っています。業務内容としては、工事の設計・積算・発注・監督をします。私は、令和2年7月豪雨によって被災した道路の復旧工事を担当しており、大学の研究室で学んだ地盤防災の知識が今の業務に大きく活かされています。
 大学での学びはどんな事も仕事に繋がっていると感じています。勉強やサークルやアルバイトなど全てが貴重な経験となると思います。これから進路を決める皆さんは目標に向かって頑張ってください。

海洋土木工学プログラムで得られた仲間と未来

海洋土木工学プログラム 3年

福井 来未(鹿児島中央高校 卒業)

 私が先進工学科海洋土木工学プログラムを志望した最大の理由は、土木工学に海洋学を加え、陸上や海洋、沿岸といった広大な領域を対象とし、環境学や材料学、土木技術などを身に着けることができる国内唯一の学科だからです。私は元々防災に興味があり、自己満足な正義感ではありますが、人を支える仕事がしたいと考えていました。それは、被災地訪問をした際に、津波によって壊された構造物や、傷ついた街をこの目で見て、自分の無力さを知ったことがきっかけでした。社会資本は私たちの生活に欠かせないものです。それを造ったり、守ったりする仕事に憧れを抱きました。

 私は入学する前、より専門的な物理や数学についていけるのか、男の子ばかりで友達はできるのか、といった様々な不安を抱いていました。しかし、今となってはこの学科を選んでよかったと思うことばかりです。確かに、勉強は高校と比べると難しいですし、大変なこともたくさんあります。しかし、親身になって話を聞いてくれる先生方と、協力し合える友人がいて、勉強すらも楽しいと感じることがあります。また、実験や実習が多く、学科の人と仲良くなる機会も多いです。女の子が少ない分みんなと仲良くなることができるのも、この学科の強みだと思っています。

 また、将来どのような仕事をしたいか、自分が何をしたいのか分からないという人がほとんどだと思います。私も、受験生の時は、実際にどのような会社があって、どういう仕事がしたいという明確なビジョンはありませんでした。しかし、授業の一環でインターンシップに行くことがあるので、周りの話を聞いたり、実際に自分が体験したりすることができます。私は3年生になって、将来何をしたいか考えられるようになりました。

 「海洋」と聞くと、規模が大きすぎるあまり、想像がつきにくいかと思います。また、「土木」と聞くと、きつくて大変そうだと、汗臭いイメージを持つ人も少なくないと思います。私も初めは、そう考える内の一人でした。しかし、この学科で学べるもの、目指せる場所は、社会資本に関わるとてもかっこいいものです。就職先も多様なので、大学で学んでいくうちに自分のやりたいことを見つけていくことも可能です。受験は大変ですが、乗り越えた先には必ず良い未来が待っていると信じています。皆さんがぜひこの学科に入学してくださることを心待ちにしています。

海洋土木工学科で学ぶ

海洋土木工学プログラム 4年

正田 詩織(甲南高校 卒業)

 私が海洋土木工学科を志望したのは、橋の構造に興味があったためです。幼いころからたびたび西田橋を訪れてその仕組みを不思議に感じていました。150年以上前に建設されたアーチ型の石橋が長期間供用されていたということが幼い私に橋への興味を抱かせてくれました。

 実際に海洋土木工学科に入学すると、1年次には基礎知識や計算能力を培い、その後に専門的な知識を身に着けました。基礎知識を厳しくもしっかりと教えていただいたおかげで専門知識をより深く理解することができたと感じています。難しい講義は多いものの、同級生と議論しながら答えを導いたり、先生方に質問をしたりと多くのサポートを受けて現在まで充実した学生生活を送ってきました。特に同期入学の女子とは親しくなり、一緒に勉学に励むことはもちろん、休日には全員でドライブに行くこともあります。このような出会いがあったことは海洋土木工学科に入学してよかったと感じることの一つです。

 4年生になり、今年度からは研究室に配属されて研究に励んでいます。3年次までに学んできた知識を基に、実際の現場で起こる課題の解決に向けての研究はとても興味深いです。研究室の同期とはとても仲が良く、お互いの研究を手伝ったり、プライベートでは遊びに行ったりと他に代えがたい大切な仲間ができたと感じています。

 共に学ぶ友達、恵まれた実験設備、丁寧な指導をしてくださる先生方など入学してよかった点を挙げたらきりがありません。これからも論文執筆に向けて知識と経験を積んでいきたいと思います。

海洋土木工学科に入学して

海洋土木工学科 4年

鴨井 里佳(鹿児島県立川内高等学校 卒業)

 私が海洋土木工学科(現:先進工学科海洋土木工学プログラム)を志望した理由は、土木と海洋の工学について学べる学科だったためです。小さい頃からものを作ることが大好きであったことと、2011年の東日本大震災で街や人が津波に呑まれる動画を見て、災害から人の命を救いたいという思いから、この学科を受験しました。
 約2年間様々な分野について学んできて、どの講義もとても興味深いものばかりでした。特に「構造力学」「土質力学」「水理学」は、講義内容を日常で体験して来たこと(例えば、ぬかるんだ土の上に自分が立った時、自分は少し沈み、さらに地面から水が出てくる。定規をそらせた時、定規が元に戻ろうとする力が自分の手にかかっているなど)を踏まえて、自分なりに解釈しながら理解していくことがとても楽しいと感じました。「測量学実習」は、TSやレベル、標尺を実際に使い、手簿を整理して、距離や角度を求めていきます。ミリ単位のズレで誤差が許容範囲から外れてしまうので、正確に測量していくことがとても楽しいです。
 「工学部」と聞くと、男性ばかりの学部というイメージがあるかもしれませが、最近は女性の人数も増えてきています。他の学部と比べるとまだ人数は少ない方ですが、逆の意味で捉えると、人数が少ないからこそ、女子全員と仲良くなることができます。私は、この2年間同期の女子と過ごしてきて、とても楽しかったです。講義で分からないところがあれば、講義後に教えあったり、テストが近づくと一緒にテスト勉強をしたりと、みんなで共に試練を乗り越えてきました。時間があれば、誰かの家に集まりご飯を食べたり、遊びに行ったりと、学外でも楽しい時間を過ごしています。新型コロナウイルス感染症により、前期は会えていませんでしたが、後期に久々に会うとやはり同期の女子が好きだなと思いました。
 同期の女子だけではなく、院生から1年生までの全学年女子とも交流があります。以前は、新入生歓迎のご飯会を行ったり、1年間お疲れ様ご飯会を行ったりしていました。新型コロナウイルス感染症が流行してからは、教室に集まり感染に気をつけながら女子会が開かれています。このたくさんの女子会で、これからの講義内容についてや就職などの将来のことについて知ることが出来たり、縦の関係を作ることが出来たりしました。もし、女子の人数などで心配なことがあるのならば、このような交流があるので安心して受験してください!
これからまだまだ学ぶことはたくさんありますが同期と協力し合いながら勉学に励んでいこうと思います。

鹿児島大学に来てよかった理由

海洋土木工学プログラム 2年

船迫 沙耶(和歌山県 近畿大学附属和歌山高校)

 私が鹿児島大学を選んだ理由は、高校の先生方におすすめしてもらったからです。鹿児島大学はナンバースクールで長い歴史を持ち、設備も整っていて、鹿児島大学に進学した先輩達は充実した学生生活を送っているということを教えていただきました。
 正直に言うと、私は大学入学共通テストが終わるまで鹿児島大学は視野に入っておらず、自宅から行き来しやすい関西圏の大学に進学しようと考えていました。しかし、いざ出願する大学を決定しようと先生に相談していた際、飛行機を使えばわずか3,4時間程度で和歌山から鹿児島大学に到着できるということに気づきました。また、大学から2キロメートルほどの場所にある鹿児島中央駅には新幹線が通っており、遠方からのアクセスが良いです。
 鹿児島大学はサークル活動が盛んで、132団体あります。また、サークル対抗のソフトボール大会やバレーボール大会、学園祭など、コロナ禍で制限はされていますが、楽しい行事がたくさんあります。さらに、鹿児島県には屋久島や奄美群島などの離島、桜島など特色のある豊かな自然があります。また、全国第2位を誇る豊富な温泉源泉があり、大学の近くにも天然温泉が多くあります。このように、鹿児島大学は楽しむ環境に恵まれていると思います。
 大学に入る前は親元から遠く離れることに不安がありましたが、実際には興味深い授業やサークル活動など、とても充実した学生生活を送っています。そして何より、素敵な先生方、尊敬する先輩方、高めあえる友人達に出会うことが出来て、鹿児島大学に入学して本当に良かったと心から思っています。
皆さんも是非、鹿児島大学工学部の海洋土木工学プログラムへの進学を検討してみてください。

様々なことに挑戦できる環境

化学生命・化学工学専攻 2014年度修了

永田 野々香(シスメックス株式会社)

 現在私は、医療機器メーカーであるシスメックス株式会社で営業職として勤務しています。シスメックス株式会社では、主に血液や尿、細胞などを採取して調べる検査に利用する機器を販売しており、ヘマトロジー(血液中の赤血球や白血球などの数や種類、大きさを分析することにより、精密な検査が必要かどうかを判断するための検査)の分野においては、弊社の機器が世界で最も多く利用されています。
 私は高校生の頃から生物や遺伝子、数学が好きだったため、理系の大学に進むことを決めていました。しかし、その頃は将来なりたい職業や夢などは全く決まっていませんでした。そのため大学入学後、自分で興味のあることにできるだけ多く挑戦してみることにしました。1つ目は研究室で疾患診断薬を開発すること、2つ目は国際交流を積極的に行うことでした。これらの挑戦から得られたこととして「成し遂げる力」を養うことが出来ました。日々の研究では実験の失敗が当たり前で、次はどうすれば成功するかを常に考えていました。修士論文の作成は非常に根気が必要であったため、書き終えた際の喜びは今でも忘れることはできません。また、国際交流を行うにあたって、英語学習にも力を入れ、実際に鹿児島大学のプログラムを利用してシリコンバレーのバイオコンサルティング会社でのインターンシップや、台湾で世界中のエンジニア専攻の学生との交流も行うことが出来ました。鹿児島大学での学生生活を通してこれらの経験を積んだことで、グローバルに活躍できる医療機器メーカーに就職することが出来、また、学生生活で得られたことのすべてが現在の業務に役立っていると感じます。
 鹿児島大学には熱心に指導してくれる先生方や先輩方が沢山います。また、魅力的な研究室や大学のプログラムも多数存在します。素晴らしい環境でかけがえのない学生生活を送ってみて下さい。

いろんなことにどんどんチャレンジしてください!

理工学研究科 ナノ構造先端材料工学専攻 博士前期課程 2010年修了

酒見 千穂(川澄化学工業株式会社)

 卒業後、医療機器メーカーに入社し、現在は人事部で仕事を行っています。人事部では新卒採用に3年携わりましたが、会社説明会で出会う学生に必ず、「なぜ理系なのに人事なのか?学んだことが活かせるのか?」と聞かれます。大学時代での経験で、私が最も役立っていると思うのは、週報会や卒論・修論など、人前で話す場を多く経験できたことです。
 学部での卒論は、ポスター発表でした。自分の研究を深く知らない同期も聞きに来るので、自分の中では既に「当たり前」になっている原理も一から説明する必要があり、本当に理解していなければ相手にわかるようには説明できないのだと痛感しました。当時の担当教授は「研究は高校生にわかるように説明しろ」という方で、おかげで相手の理解度や認識のギャップを確認しながら話す癖がつきました。会社では、自分のアイデアを説明する機会がたくさんあり、違う部署の人や取引先、ときには経営陣に対して説明することもありますので、相手に合わせて共通認識を作る必要性に気付けたのは、自分にとって貴重で今に活きる経験だったと思います。
 学生生活においては、何か1つでもいいので、目標を決めて取り組んだ経験を持ってほしいと思います。自分の学生生活を振り返ると、「絶対~する」と目標を決めたものは、「結果的にうまく行った」ものよりも、成功したときに自信につながったように思います。大学生活は、自分で時間をコントロールできる、貴重な4年間なので、いろんなことにどんどんチャレンジしてください!

生物・化学を工学部で学ぶこと

化学生命工学プログラム 2年

西薗 みなみ(時任学園樟南高校 卒業)

 『工学部』というとどんなイメージがあるだろうか?とにかく男子が多い、機械、建築、情報系・・・少しとっつきにくい。少なくとも化学や生物のイメージは私にはまったくなかった。ちなみに化学生命工学プログラムは女子学生もとても多いので安心してほしい。

 「物理選択でなくては工学部を受験できない。工学部に行く気はないか?」と生物の先生に問われたのは、高校1年の文理選択の時期だった。国立理系に進学することしか決めていなかった私は、「大好きな」生物を選択するか、「あの」物理を選択するかギリギリまで迷っていた。まさか生物の先生に物理を勧められると思っていなかったため心底驚いた。

 工学部で化学や生物を学べると知ったのはその時である。

 鹿児島大学では工学部以外に理学部や農学部、水産学部などでも「生物」を学ぶことが出来る。その中で私が工学部を選択したのは、物理、生物、化学の3つの分野を融合させて研究することに大きな魅力を感じたからだ。研究対象を様々な方向、広い視野で見ることが出来るということは、研究者としてとても重要なことだ。

 私はまだ1年生のため、専門科目は少ない。多くは自分の視野を広げるための教養科目である。前期の科目の中で最も印象に残ったのが『初年次セミナー1』という科目だ。様々な学部学科のグループのメンバーと協力して1つのプレゼンテーションを作り上げる。自分とは全く別の方向からの意見、意見の食い違いから繰り広げられる討論。大学生になったのだと最初に実感した授業だった。

 サークル・部活の活動の自由度もこれまでと比べ物にならないほど高い。私は探検部という部活で登山を主に活動しているが、今までと全く違う世界が毎度新鮮だ。勉強はもちろんだが、サークル活動やアルバイトなど今しかできない経験を積むことも大学生にとって大切なことだと思う。

 生物を将来学びたいと考える高校生は、迷わず生物を選択する前に少し考えてほしい。工学部は物理を選択しなくては受験が難しい。私が高校の先生に言われたことだが、「大学からでも生物は思い切り勉強できる」。物理を嫌う人は多いが、物理を学ばなければわからない生物や化学の世界がある。

 将来どんな研究者になりたいのか、どんな人の力になりたいのかイメージしながら受験を乗り切ってほしい。希望する進路に受験生の皆さんが進めることを心から願っている。

好きなことをじっくり研究できる環境

大学院理工学研究科 情報生体システム工学専攻 博士前期課程 2015年度修了

木場 仁美(KDDI)

 私の大学での研究内容は人工知能のアルゴリズムを使って「タイリング可能な図形」を作るというものでした。タイリングとは、図形を平面に隙間なく、かつ、重なりなく敷き詰めることです。プログラムがパターンを学習するたびに、生成される図形がどんどん良くなっていくことが面白くて、夢中になっていました。
 私はもとから、絵を描くことや、カラフルな連続模様のデザインが好きでした。タイリングの研究は、オランダの画家「エッシャー」の作品であるタイリングアートからきているのですが、プログラムが自動生成した図形に自分で絵を描いて「オリジナルのエッシャー風タイリングアート」を作ることが何より楽しかったです。また、自分の研究が身の回りのデザインに実際に生かされることを想像するとわくわくして、やる気につながっていました。情報生体システム工学科では、他にも音楽やスポーツ、ファッションなどに関わるシステムを研究している人もいて、「自分の好きなことを研究できる環境」だったと思います。
 鹿児島大学だからこそできた経験といえば、県の工業技術センターのレーザーマシンで木製タイルを作ってもらったり、大学広報と協力して意匠権を獲得し「さっつん」のタイリングアートでクリアファイルを作ったりしました。また、私は理系では珍しく?直感的なタイプだったので、理路整然と意見を述べることが難しく、論文を書くことが苦手でした。そんな状況でも、先生は親身に夜遅くまで指導、添削してくださいました。このように周囲を巻き込んでアイデアを形にしたり、苦手なことに向き合えたのは、地域の機関や、先生との距離が近い鹿児島大学だからこそだったと思います。
 私は今、KDDI株式会社で、通信インフラを支える設備の保守運用業務に従事しています。会社ではサーバ仮想化や運用自動化がホットな話題となっており、大学の研究で学んだ「人工知能などの技術を利用して、人間がやると大変なことを自動でやる」といった考えはどの分野でも通用することを実感しています。また、鹿児島大学で「アイデアを形にする」経験が多くできたおかげで、会社でも自ら行動し、業務効率化を実現できています。
このように、鹿児島大学という環境は、社会でも通用する技術や考えを培えます。ものづくりに興味のある方は、ぜひ受験を検討してみてください!!

思いを形に

工学専攻情報・生体工学プログラム 博士前期課程2年

梶浦 梨央(宮崎県立宮崎大宮高等学校 卒業)

 私がこの学科を選んだきっかけは高校時代に所属していた生物部での活動にあります。そこでは、ハクセンシオマネキという絶滅危惧種の白い小さなカニについて研究していました。干潟に行くとそのカニがたくさん生息しているのですが、人が近づくとあっという間に巣穴に逃げてしまって再び巣穴から出てくるまでに数十分はかかってしまいます。そのため生体調査のために生息数を調べるのは困難です。そこで計画されたのがコンピュータで自律飛行させたドローンで上空から空撮を行い、その動画を解析することで楽に数えようという作戦でした。私はそれまで電子工作やプログラミングに触れたことなど全くなかったのですが本やサイトを読みながら手探りで進めていきました。卒業する前までに全てのシステムは完成できなかったもののArduinoというマイクロコンピュータでコントローラを制御して、全長30cmほどのドローンが自動で上昇、前進、着陸するところまではうまく行きました。この時の経験を通して、このシステムを完成させるに自分に足りなかったスキルがどういうものだったのか知りたい、さらに学んで想像したことが実際に実現できるようになったら楽しいだろうなと思いこの学科に入学しました。
 情報生体システム工学科は情報と生体の両方を学ぶことができるという点が大きな特徴です。情報系のことに興味がある人はもちろん、情報の力を使って生体に関する研究を行いたい人には良い学科だと思います。また、やりたいことが決まっていない人もこの学科ではアイディアを形にできるようになるような技術を得ることができます。先日、同じ学科の人たちと「ハッカソン」という決められた期間内で自由にシステムやものを作るコンテストに参加しました。そこで、「授業中に寝ている人をカメラで検出して周りに迷惑をかけることなくその人だけに音が届くようにして起こす」というプロダクトを作りました。これには学校で学んだプログラミングの知識がとても役立ちました。この作品は賞を頂けただけでなく、アイディアを形にできたという経験を行えたことが大きかったと思います。プログラミングは地道な作業ですが小さな成功を積み重ねていくことで大きなものが作れるようになっていきます。私もまだまだ勉強中なのでこれからもっとやれることを増やせるように頑張っているところです。あなたも思いを形にする方法をこの学科で学んでみませんか。

鹿大建築の強み

建築学科 2019年度卒業

木和田 有美(鹿児島大学大学院理工学研究科 博士前期課程1年)

 私は2020年に鹿児島大学工学部建築学科を卒業し、この年に同大学の大学院に進学しました。現在は修士課程1年で計画系の研究室に所属し、明治期の大阪の都市計画案についての研究を行っています。私が故郷である広島から鹿児島に進学して約5年が経ちましたが、5年前の高校3年生時代の進学への不安を今でも覚えています。
 私が鹿児島大学の建築学科を志望したきっかけは高校の教頭先生の紹介です。私はもともと数学と物理の力学、デザインが好きで「建築」という分野に関心を持っていました。しかし、特段建築が好きだという訳ではなく、「建築家も図書室の本で読んだ安藤忠雄しか知らない」という状態で受験期を過ごしました。そのため各大学のカリキュラムを見ても違いが分からず正直に言うとピンと来ていませんでした。そのような状況で教頭先生の「建築を学びたいならば鹿児島大学が良い。」という推薦に理由は不明でしたが、妙に後押しされ受験することにしました。
 いざ入学が決まると厳しい・忙しいと言われる建築学科で、果たして自分は付いていけるのか非常に不安でしたが、その不安はすぐに吹き飛びました。鹿大の建築学科は基礎を丁寧に指導してもらえます。設計課題やレポートは多く大変ではありますが、必ずフィードバックがもらえます。また、鹿大の建築学科では設計課題などで独自の賞与システムがいくつか存在します。そのため、努力して良い結果を出せば評価して貰えることはもちろん、密に指導を受けるのでその努力の過程も見ていただけるのが鹿大建築学科の特徴だと思います。
 また、鹿大の建築学科は歴史が深く全国にOB・OGがいらっしゃるのも強みだと思います。学校生活の中では講演会や学外実習などで卒業された先輩方のご活躍のお話を聞ける機会があります。実際に私は大手企業で活躍されている方や独立された方などの幅広い分野の職業のお話を聞きました。私は南の端の鹿児島大学からでも全国に飛び出し活躍できることを知り、鹿児島大学に来てよかったと感じています。これは私の見解ですが、教頭先生が鹿大建築を勧めたのも古くから先輩方の実績が広島まで響き渡っていたからかなと思っています。
 受験生の皆さんも大学選びは不安がいっぱいだとは思いますが、鹿大建築では親身的になってくれる教授や先輩方がたくさんいるので、志望校の一つとしてぜひ検討してみて下さい。

たくさんの出会いを通して学びのフィールドが広がります

理工学研究科 建築学専攻 博士前期課程 2015年度修了

上田 華子(三井住友建設株式会社 建築本部設備部)

 わたしは、鹿児島大学大学院を修了しゼネコン(総合建設会社)に入社しました。入社以来、2年間の設備設計の経験、2年間の建設現場での設備施工管理を経験し、現在は再び設備設計の業務に携わっています。現場での経験を経る前と後では、図面に対する責任感は著しく変化しました。図面を描くだけでは分からなかった実際の現場を目の当たりにしてみると、新しい学びや発見があります。
 大学に入学する前に想像していた建築の仕事は、デザイナーのような仕事でした。様々な授業を受ける中で、環境設備の分野に興味を持ち、空気質をテーマとした研究を行いました。とくに、わたしの研究内容では他学部の先生に助けていただく機会も多く、さまざまな角度から意見をもらい、いつも新たな発見のある充実した研究生活でした。学びを重ねるにつれて、新たな分野やもっと深く知りたいと思うことに出会えたことは大きな収穫です。また、大学での専門授業は社会人になってからの資格取得に大いに役立ちました。
 鹿児島は南国ならではの気候で、自然豊かなスポットもたくさんあり、友人とさまざまな場所に行ったことは大切な思い出です。卒業後も大学時代の友人との交流は大きな支えになっています。
 現在の仕事では、国際支店との連携による業務や、省エネだけではない人々の健康や暮らしやすさに関する認証制度への取り組みなど新たな挑戦ばかりです。大学時代に培った積極的な学びの姿勢を活かして取り組んでいきたいと思います。
 みなさんも、鹿児島大学でのたくさんの出会いを通して、自分の興味を掘り下げて、深く広く学ぶ経験をしてはいかがでしょうか。

学生時代に多くの経験を

大学院理工学研究科 建築学専攻 博士前期課程 2015年度修了

奥山 尚美(株式会社大林組)

 多くの人が足を運ぶ建築をつくりたいと思い、総合建設会社(ゼネコン)設計部に就職しました。入社後半年間は現場研修で施工管理の仕事を経験し、現在は設計部で商業施設、オフィスビル、ホテルの複合物件の実施設計を行っています。入社後はじめに現場を経験したことで、建築への理解が深まったのはもちろんですが、1つの建物が本当に多くの人の力の積み重ねで出来上がっていることを身を持って実感し感動しました。設計部に配属され、わからないことばかりで勉強の日々ですが、最近は建築を見ると学生時代には気にも留めなかったような細かな部分にも目がいくようになり、建築の難しさと面白さを感じています。
 学生時代はワークショップ等も含め、国内外いろいろな場所に行きました。その中でもフランスのコルビュジェ建築をまわったことや、九州ならではの地域に根付いた活動にいくつも参加できたこと、他大学との交流等は自分の視野を広げる大きな経験になりました。
 大学院では、過疎地域の小学校をテーマとし、過疎地域ならではの2学年以上を1学級に編成した複式学級の調査・研究をし、修士設計としてこれからの小学校の未来像の提案を行いました。実際に時間をかけて調査して見えてきた課題に対する、自分なりの提案をつくっていくのは、それまでの設計課題とは一味違い、とてもおもしろかったです。また、鹿児島にいたからこそできた研究かなと思っています。
 大学生活は、自分の知りたいことややりたいことに時間をかけて取り組むことができる時期だと思います。建築は、実体験が大きく活きてくる分野だと思うので、今学生生活を送っているみなさんやこれから入学するみなさんには、積極的にいろいろなところに出かけたり、活動に参加したりして、有意義な時間を過ごしてほしいなと思います。

私が建築学科を目指したきっかけ

建築学プログラム 3年

吹留 史恵(鹿児島県立鶴丸高校 卒業)

 私が建築学科への進学を目指した理由は、建築家ってかっこいいと思い、憧れたからです。「この建物、私が設計したんだ」とか「私、建築家なんだ」とか言えたらかっこいいなと感じ、建築の道に進みたいと思い始めました。しかし、中学生の時、美術の先生に「君は独特な絵を描くね。」と、遠回しに絵が上手ではないと言われたことがあるくらい、絵を描くことは全く上手ではありませんでした。加えて、私は世界や日本で有名な建築家のこと、建築物のことはほとんど知りませんでした。そのため、私は他の人たちと比べ、建築においては遅れたスタートであったと思います。しかし、空間をデザインしたい、建築家になりたい、設計をしたいと強く思い、建築の道に進むことを決心しました。
 建築学生として専門分野の勉強や設計課題に取り組む生活は、正直大変なこともあります。設計課題では、絵は上手ではないけど、その分、綺麗な模型や図面を作ろうと寝る間を惜しんで取り組むこともあります。しかし、辞めたいと思ったことはないし、そんな生活が新鮮で、充実しています。そして何より楽しいです。また、自分には考えられないような設計をする同期や先輩方もいて、刺激も沢山あります。私は建築学科に進んで本当によかったと感じています。
 受験生の皆さんは、自分のやりたいことを見つけて、自分のためになる進路選択をしてほしいと思います。そして、その自分のための進路選択が建築学科への進学であったら嬉しいです。

建築学のおもしろさ

建築学科 3年

三島 聖美(北海道 函館工業高等専門学校 卒業)

 私は、高専の電気電子学科から建築学科へ2年次編入をしました。2つの学問を学んだことで、私なりに様々な面白さを発見することができました。
 1つ目は、明確な答えがないこと。授業で行う設計課題を通じてそれを知ることができました。数学や電気回路は、ある程度の答えが決まっています。建築では、人それぞれに答えがあり、デザイン、空間、どういうところを大事にするか、様々な考え方があるので課題に対して同じ建築物ができないことが面白いと感じます。課題提出が終わった後にある講評会では、同じ学科のみんなの作品を見るといろいろな発見ができて面白いです。
 2つ目は、考えれば考えるほど難しくなっていくということです。敷地と周辺の関係性について、環境、その土地特有のもの、デザインなど様々なことを考えなければいけません。それを最大限に生かして自分の建築に表現する方法を模索することが楽しいと感じます。
 3つ目は、仲間と対話できる楽しさです。建築の考え方、答えの出し方、デザイン、模型の作り方や図面表現の仕方など人それぞれ特徴があります。自分の考えを共有したり、違う考えを対話して刺激をもらったりなど会話をすることで発見があり楽しいです。他にも、小さい頃に見ていた建築の番組が一緒だったり、建築学科特有の会話も楽しいです。このようにたくさん会話をしたりすることで世界が広がるので楽しいと思います。
 私は、2つの専門を学んだことでより楽しさが分かりました。なので、いろんなことを勉強して新たに楽しさを見つけて実際に建築の面白さを感じていってほしいと思います。

鹿児島大学建築学科を選んだ理由

建築学科 4年

中村 真子(愛知県 名古屋市立名東高校 卒業)

 私は愛知県出身という話をすると毎回「どうして鹿児島に来たの?」と言われます。正直センター試験が終わるまでは違う大学を第一志望として考えていました。しかし思うような点数が取れなかったため志望大学変更を考えていたときに見つけたのが鹿児島大学の建築学科です。もともと建築学科のある大学しか視野に入れていなかったのですが、だからと言ってすごく建築が好きというわけではなく、なんとなく住宅を見るのが好き、ものを作るのが好き、細かいことも割と好きというような程度で建築学科を志望していました。なのでその先の研究室や建築の中でもこの分野をやりたいという明確な目標がなかったのでできるだけ入学後の選択肢の多い大学を探していました。このような条件で見つけたのが鹿児島大学の建築学科でした。
 鹿児島大学の建築学科は意匠・構造・環境の3つの分野全ての研究室があります。そのため入学してから建築を学んでいくうちに自分の興味のある分野を見つけてそこから将来の進路を決めることができます。また、私は鹿児島大学の入学試験まで一度も九州にすら行ったことがありませんでしたが、中部国際空港から1時間ちょっとで鹿児島空港まで着き、そこから鹿児島大学までの交通網もしっかりとしていて帰省も割としやすいということも鹿児島大学に決めた理由の一つです。実際に鹿児島大学に入学し過ごす中で、街がコンパクトなので自転車があれば割とどこでも行くことができることも魅力の一つではないかなと思います。
 一般的に建築学科は忙しいと思われていますし実際忙しい時もありますが、私はサークルに所属しバイトもこなしながら勉強にも力を入れることができているので、自分の時間の使い方次第で人それぞれが思い描いた学生生活が送れると思います。建築学科の仲間は建築が好きな人たちが多く良い刺激をお互いに受けながら学ぶことができます。そのためとても充実した日々を送っています。
 入学当初は本当に大丈夫かなと不安に思っていましたが、今ではこの選択は間違っていなかったと言えます。もし私のようになんとなく建築が好き、遠いから不安だ、などと思っている受験生がいたら入学してよかったなと思える瞬間があると思うので、ぜひ鹿児島大学建築学科を目指してみてください。

本気で建築を学びたい

建築学科 4年

石川 華菜子(栃木県 栃木県立宇都宮女子高校)

 私は出身の話をすると「なんで栃木からわざわざ鹿児島まで来たの?」と必ず聞かれます。確かに関東には多くの大学があります。しかし私が関東の大学ではなく鹿児島大学を選んだ理由は一年生から専門的に建築が学べるというカリキュラムだったからです。私は高校生の頃から建築に興味を持っており、理系教科が苦手だったにも関わらず建築の勉強がしたくて理系に進むほどでした。
 実際に入学してみると「習うより慣れろ」の精神で一年生の時から製図や模型製作をこなすなど、二年生になった今もなかなかハードな大学生活を送っています。専門的な座学と自らのアイデアを表現する設計の両立は高校とは違った大変さです。しかしこの大変な日々というのは貪欲に建築を学びたかった自分にはぴったりで恵まれた環境だと思います。さらに本校の建築学科にはその大変さを共に励まし合いながら乗り越える同志を持った仲間がいます。私の周りには素直に建築が好きで建築についてもっと学びたいという人が多く、日々刺激をもらっています。そんな仲間たちと一緒に建築が学べる大学生活はとても充実しています。
 今思い返すと受験生の頃、自分の選択に大きな不安を抱えていました。地元からも遠かったために鹿児島大学の知り合いなどおらず、なかなか入学後の自分のイメージがつきませんでした。しかし入学してみたら自分にぴったりの大学で、自分の選択は間違っていなかったと今は胸を張って言えます。もし私と同じように志高い仲間と共に本気になって建築を学びたいと考えている受験生がいるのであればこの鹿児島大学建築学科をお勧めします。

共通クラスを志望した理由

化学工学プログラム 1年(共通クラスから配属)

山之内 結心(加治木高校 卒業)

 私が共通クラスを志望した理由は、自分の将来の方向性が決まるプログラム選びを、自分で探し集めた情報や高校の先生方から教えていただいた情報だけで決めきれなかったからです。文字で見た情報や聞いた情報ではなく、実際に自分がいろいろなプログラムの授業を受けたのち、将来の方向性を判断したかったというのが大きな理由です。現在私は、前期を終え希望するプログラムに配属されました。前期の間共通クラス生として授業を受けてみて感じた率直な感想は、共通クラスでよかったということです。実際、先進工学科の6つのプログラムの授業・実験だけでなく、先生方から各プログラムのより深い情報を聞いたり、先輩方から自身のプログラムで過ごしてきてどうだったかなど有益な情報を得ることができました。

 私は1年後期から、希望していた化学工学プログラムに配属されました。共通クラスに入る前から、このプログラムに魅力を感じていたのですが、共通クラス生として化学工学プログラムの授業や話を聞いて、これからの社会に必要不可欠な分野であると感じ、様々な分野に関わることのできる化学工学を学びたいと思ったからです。

 私は、Free Spotという主に子供に関するボランティアのサークルに所属していますが、私が参加したあるボランティアは、子供たちだけでなくその親御さんや地域の方々とも触れ合えて、自分にいい刺激になりました。大学は、いろいろなサークルや部活に所属でき、アルバイトも行うことができます。ぜひ多くのことに挑戦して、たくさんの経験を積んでいってほしいです。

将来のあるべき自分とじっくりと向き合う共通クラス

海洋土木工学プログラム 2年(共通クラスから配属)

辛島 果林(大分東明高校 卒業)

 私が共通クラス(括り枠希望)を志望した理由は二つあります。一つ目は受験生活に追われる高校生の感性ではなく、大学生として自分を見つめ直す猶予の時間をいただけることです。二つ目は大学入学後、実際に各プログラムの授業を受けたのちに、将来自分のあるべき姿と重ね合わせてプログラムを選択できるシステムに魅力を感じたことです。前期は共通クラスとして全プログラムを広く学び、後期ではプログラムを選択し、移籍したプログラムごとに専門の分野を本格的に学びます。高校生の時は、大学紹介の資料を見ただけでは、自分の目標と実際に学ぶ内容に溝が生じる可能性もあります。その点、一年生の前期の時間をいただけるので、従来から興味のある分野はもちろん、大学生になって新たに抱いた目標に沿った分野すら選択することができるのです。
 実際に共通クラス(括り枠希望)に入学した私は、変化していく自分自身の将来像をゆっくりと描くことのできる時間に安心感をおぼえました。すべてのプログラムを見学できることは、自分が今まで触れてこなかった分野についても学び、視野が広がりました。さらに大学入学後に興味が湧いた分野でさえ、最短距離で最適な学びにたどり着くことができる安心感にも包まれたのです。私自身、高校生の頃に興味のあった分野ではなく、大学で新たに学んだ分野に興味がわき、後期からのプログラムを選択するに至りました。
 私は後期に、海洋土木工学プログラムを希望しました。共通クラスとして海洋土木プログラムを見学した際、巨大な「地震・津波室内実験システム」を目の当たりにし、津波の流れを体感できました。年々増える身近な自然災害について学び、防災の一助となる仕事をイメージしたからです。また現在、国立学校法人として海洋土木工学と掲げている唯一のプログラムと知り、最先端の防災知識を身につけ、社会貢献したいと考えたからです。
 私は、「鹿大オケ」というオーケストラのサークルに所属しています。週3回の練習は、学問の妨げになるどころか、新しい仲間たちと集い楽しむ至福の時間となり、私に活力を与えてくれます。工学部には女子が少ないのですが、オーケストラに行くと優しい先輩や趣味の合う同級生がたくさんいます。先輩には公私にわたりアドバイスをいただき、同級生とは情報交換の場にもなり楽しい大学生活を送らせていただいています。